武士道セブンティーン!!
「ちょっと黒猫。どーいうことか説明してくんない?」
猫に話しかけるあたしは、端から見れば完全に痛い人だ。
だが知るか。誰も居ねーなら気にしないし。
猫がそんなこと出来るとか、
そんな馬鹿げたファンタジーなことは考えてないけど。
コイツ庇って事故ってこっち来たんだから、
何か一口噛んでんでしょ。
最初からその辺の野良猫とはちょっと違ったもんね。
「…………」
当然黒猫は答えない。
つか答えられても怖い。
(………ッチ)
どん詰まりか。
あたしは内心舌打ちをする。
「……ムッカツク」
何も分かんないし。
どうすればいいのかも分かんないし。
そう考えて、あたしははたと思った。
あたしは、どうしたいのだろう。
「チッ」
今度こそハッキリ舌打ちをする。
どうしたいのかも分かんないんだ、あたし。