武士道セブンティーン!!


「壬生狼の屯所から命からがら戻ってきた仲間が、
“壬生狼に妙な格好をした茶色い頭の異人がおる!” と言っとったんじゃ。わしは見てはないが、松本が確かにその異人を見たらしい」

「ほぉ、異人か?」

「ああそうじゃ。丈の短い着物のようなもんを着とった。着物の裾から細い白い足が見えた。あんな華奢な男はおらん」

「何が華奢じゃ。聞け吉岡。その異人、背丈が5尺もあったらしい。そんなにデカイ女子はおらんだろう?」

「5尺……わしらとそんなに変わらんが。それは松本、女子じゃないだろう。色の白い男も華奢な男もそこらにおる」

「デカイ女も探せばおるじゃろう!」



「…………」


いますけどぉ。探さなくってもここにいますけどぉ。

何なのコイツら。好き勝手言いやがって。
こんな人気のない所で、“女の身長はいかほどが良いか協議” ?3人とも死ねばいい。

つか異人じゃねぇし!なんっべん言わすんだよどいつもこいつも!頭茶色かったら皆外人か!

足ばっか見てんじゃねぇよ松本!
吉岡、あたしがデカイんじゃない。お前らが皆男のくせにチビなんだよ!

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