武士道セブンティーン!!
民家の裏に回り込み息を整える。
こんなに走ったのは久しぶりかもしれない。
「はぁ、あー………」
ため息を付きながら、壁に凭れズルズルとしゃがみこむ。
額にうっすらと浮かんだ汗を拭った。
「………った、」
一息付いた途端、見知らぬ痛みに襲われた。
見ると、二の腕辺りから血が出ている。
林を走り抜ける間に、どこかの木に引っ掻けたんだろう。深くはないが、結構血が出ていた。
あたしは顔を歪めながら、疲れてため息をついた。
ここに来てから、悪いこと続きだ。