武士道セブンティーン!!
毎日朝から昼まで外で見張られ、気の休まる時間もなかったはずだ。
誰にも信用されてない状況で、どれだけ窮屈だったことだろう。
不便ではなかったが、とても不自由だった。
自分に掃除を言い付けて、自分だけのうのうと出掛けていく土方を見て何を思っただろう。
ずるい、とか。
わたしも外に出たい、とか。
きっと思ったはずだ。何せ相手は天敵土方。
彼女の性格からして、もっと激しいことを思ってそうだが。
不満が爆発しかけて、土方が纏めた書類をバラまいて。
小さな八つ当たりじゃないか。
それをいじいじいじいじと、根に持たれて
詰られて罵られて、散々好きなだけコキ使っときながら『出ていけ』とか。
「…………うわぁ、今宮本さんの気持ちになって語ってたら凄く嫌な気持ちになりました」
「……おい、それ以上言うな」
「俺だったらバラバラに斬り刻んで川に投げ棄ててやりたいですね」
「………」
「第一、土方さんにしては気ィ遣った方ですけど、年頃の女子に対する配慮が足りませんよ。
一番細かいことが目について煩くなる年なのに」
「分ぁ──かった!! 分かった、俺が悪かった!だからそれ以上言うな、対応が悪かったことくらい気付いてんだよ!
つーか一部明らかにテメェの私情はさんでんだろ!」
「大丈夫です、事実ですから」
「威張ってんじゃねぇ!何が大丈夫だ!」