武士道セブンティーン!!
「ちょこまか逃げやがってガキが。余計な手間を掛けさせるな」
「逃げるに決まってるでしょう?そんなにおっかない目付きされたらね」
男は………誰だったかな、武田?だっけ。
武田はだらしないポニーテールに延びた髭、よれよれの袴姿だった。
浪人って言うのかな。何と言うか………うん汚いね。
「他のお仲間3人さんは?」
「別に仲間じゃない。俺は奴らの用心棒じゃ」
本当に用心棒だったらしい。
武田は落ちぶれたような格好をしているのに、その中に浮かぶ眼光がまるで鷲のように鋭かった。
目だけやけに浮いていてちぐはぐに見える。
「ただの雇われ者ってことですか。……なら、見逃してくれたりしちゃいます?」
「そんなわけないだろう」
「デスヨネー」
分かってましたよ最初から。