武士道セブンティーン!!
カァッと顔が紅潮した。
言葉に詰まったあたしを、沖田はクスリと笑うと、
「さて、行きましょうか」
背を向けながら言った。
沖田のポニーテールにされた肩にかかる焦げ茶の髪がふわりと風に靡いた。
( “行きましょうか” って………)
何コイツ。
(縛りもしないで置いてくとか………もしあたしが逃げたりしたらどうすんの…)
複雑な思いで前を行く青い背中を見つめた。
立ち止まったままボンヤリしたあたしに、
後ろに静かに立っていた黒子が低く呟いた。
「………おい」
「……わ、」
ビクッと肩を竦ませながら振り返ると、
眉間にシワを寄せながらあたしを睨む山崎がいた。
「妙なことを考えるな」
「妙なことって何ですか?」
「お前が一番分かっているだろう」
山崎が鋭い目をしながらあたしを睨んでいる。
月明かりに照らされたその姿は、真っ黒な様相と相極まって、不気味に見えた。