武士道セブンティーン!!
「逃げようとか考えているんだろう。
この状況で簡単に逃げられると思うなよ」
「……………」
あたしは挑発するように笑って見せる。
(………別に思ってないし)
“名剣士” と名高いあの “沖田総司" と渡り合おうなんて思わないし。
この男にしたって、立ち振る舞いに隙が無い。
並大抵の腕では無いはずだ。
そんな奴らマジ勘弁。
「バケモノじみたあなた方に逆らおうなんて思いませんよ」
「…………そうか」
山崎は表情ひとつ変えないであたしから目を逸らすと、
「歩け」とあたしの背中を押しながら歩き出した。