武士道セブンティーン!!
『本当、相変わらず鈍足ですねー。いちいち待ってられませんよ。
山崎さん、屋根伝いに先に戻ってくれませんか?彼女を連れて』
『了解』
とかなんとか言い出した沖田の言葉に、
素直に従った山崎は、あたしを肩に担いでいきなり屋根に飛び上がった。
………………と、いつかのやり方と同じであたしを翻弄させたのだ。
「痛いゆぅとるやろ!! 早よ歩いて欲しいなら
口で言え!」
「言ったって変わらないでしょう」
「努力はするっての!」
自分だって後からゆったり来たくせに!
第一男と女じゃリーチが違うんだっての!
こいつらは、女に対する気遣いが丸々欠如してる!
「総司。夜中に騒ぐな」
「あ、はじめ君」
沖田の後ろからぬっと現れたのは、
話の分かる男、斉藤君。
「巡察でもないのに、夜中にどこに行ってたんだ?山崎まで連れて、…………」
斉藤君は沖田から山崎に視線を移し、その近くに居るあたしを見た。