武士道セブンティーン!!
コイツ。
見透かされた、気分になった。
「……」
別に、意識して覆っていた訳じゃないんだが。
単に、前髪が長かっただけに過ぎない。
ただ、長年の癖で、自然に左目を覆う形になっていただけに過ぎない。
「……特に意味はないです」
「そうですか」
大して気にした風でもなく、さらりと流した沖田。
自分から問うつもりは無いらしい。
何を考えているのか全く読めない。
「土方さーん。入りますよー」
いつの間にか身に覚えのある部屋の前に着いていた。
玄関で前触れもなく別れた斎藤も、いけ好かない黒子も、姿はもうなかった。
「入れ」
「………………」
偉そう。
「どうぞ」だろ普通。
「眞希ちゃん連れてきましたよー」
「ああ、ご苦労」
「本当にご苦労でした。見つけたら早速殺られそうになってるし」
「別に助けてなんて言ってないですけどね」