武士道セブンティーン!!
「山崎。コイツの手当してやれ」
「御意」
スッと開いた障子から足音なく現れたいけ好かない黒子は、
どこからか出した木の箱を畳に置くと、あたしに「座れ」と偉そうに言った。
「あたしに指図するな」
「指図じゃなく命令したんだ」
「死ね」
「貴様が死ね」
「何ここ、性悪な奴しかいないわけ?」
「貴様が生意気なんだろう。目上の者に対する礼儀はないのか」
「ないね。あたしが敬うのはじーさんとばーさんだけだ。あんたらは尊敬に値しない」
べーっと舌を出したあたしに山崎は眉間に深いシワを刻んだ。
「お前、毎晩 油断するなよ」
「は?」
「間違えて寝首を掻くかもしれないからな」
「そん時は返り討ちじゃボケぇ!」
「やめてくださいよもう。土方さんといい山崎さんといい、何でそんな突っかかるんです。
面倒くさいから外でやってくださいよ」
お前らが面倒くさいんだよ。