武士道セブンティーン!!
飛びかかったあたしをヒラリと交わした永倉。
久々に顔見たかと思えばこれか!
「別に殴ることないじゃん!ガキじゃねぇんだから分かるっての!!
口で言えよ!!」
「口で言って分かるようなら最初からしないだろうが。短気」
「くそが」
「口汚ねぇ奴だな」
はぁ、とため息をつく永倉。
そこへ、藤堂と共にもう一人男が寄ってきた。
タレ目の何か変態そうな奴。
確か原田だったか。
「おい眞希、お前本当に十七なのか?老け顔だな!」
ゴスッ!
短い悲鳴を上げて倒れ込んだ原田。
いい気味だ。
「次老け顔とか言ったらぶっ飛ばす」
顔を押さえながら呻く原田を冷たく見下ろした。
「もう、左之さんってばいつも一言多いんだってば。
宮本は老け顔なんじゃなくて、ジジくさいだけなんだよ」
ガンッ!
「いっ………!」
「アンタも一言多いよ」
どいつもこいつも。
「まぁまぁ宮本さん。悪く思わないでくれよ、
きっとみんな、君が年の割に落ち着いていると言いたいんだよ。
言い方は悪いけどね」
「本当に悪いですね」
「そうだ。お前は妙齢の女子にしては落ち着き過ぎている、というより老成している」
少し離れた場所にいた斎藤が、話を聞いていたのかぼそりと口を挟んできた。
パチクリとして斎藤を見ると、斎藤は味噌汁を啜りながら無表情でこっちを見た。
「何だ」
「いや、特に」
何となく、意外だっただけだ。
あたしのことなんか興味もなさそうだし。
そう言えば、あたしは斎藤の恩人なんだっけか。すっかり忘れてた。
「まぁ、妙齢って言ったって、十七何てもう
女性としては年寄りですからね。
あと三年もしたら行き遅れですよ」
黙々とご飯を食らう斎藤の肩を組んで、あたしを見ながらニヤリと笑うのは沖田だ。