武士道セブンティーン!!
小姓 兼 隊士です。③
「………………」
おかしいな。
「……怪しいな」
「えっ、何が?」
眉をひそめるあたしに、藤堂がビックリしたように振り返る。
今、縁側に座ってのんびりしている、緩やかな昼下がりだ。
「何か今日みんな怪しくない?
やけに挙動不審な気がするんですが」
「き、気のせいだろ!だいたい、浪士組ってみんな変な奴ばっかだろ!」
「あ、そうかもー」
「オイ」
なんだよ、とブツブツ言いながら去っていく藤堂の背中を、無言で見つめた。
…………フン。
「馬鹿だね。そう簡単にあたしを騙せるわけあるか」
肩頬を上げて皮肉に笑う。
藤堂くん。君はやましい事があると瞬きの数が異常に増えるんだよ。
そしてつい今そうだった。結論、君はあたしに隠し事をしている。
そしてきっとそれは他の連中もだろう。
「なーに企んでんだか」
あたしはお茶を飲み干して、縁側にゴロンと寝転がる。
…………しばらく警戒しとくか。