武士道セブンティーン!!



ああ、胃が痛い。ヘタしたら斬り合いの時より緊張している気がする。

だって、相手はあの女だ。何しでかすか分からない。きっと無事には済まないだろう、そんな気がする。



「いやぁ、いくら猪女だとしても一応女だからな。女の寝込み襲えるなんて、役得役得」


どんな妄想をしているのか、今から鼻の下伸ばしてにへらと笑う原田。


原田の手には竹刀。槍専門の奴にはあまり向かない獲物だ。
あの化物相手にそんなんで大丈夫なんだろうか。


「抜かるなよ左之。あの女、本当に…………」

「わぁーったって!心配症だな新八は。ハゲるぞ!」

「…………」


とても幸先不安である。




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