武士道セブンティーン!!
「もうそろそろ、月が真上に昇りますね。
大丈夫かなぁ」
「大丈夫だろう、あんなじゃじゃ馬なら」
「やだなぁ土方さん。俺が心配してるのは眞希ちゃんじゃないですよ」
沖田は愉快そうに笑うと、薄雲がかかりぼんやりと光る月を見上げた。
沖田の言葉に首を捻りながらも、土方はそれ以上何も言わなかった。
二人が黙り込み、風の音だけが鳴るその場に、
「お?トシに総司じゃないか」
現れたのは近藤だった。
「近藤さん!」
沖田は嬉しそうに笑みを浮かべると、近藤を見上げた。
そんな沖田に笑いかけながら、縁側に腰を下ろした。
「2人で月見か?俺も誘ってくれれば良かったのに」
「一人で月見してたところに、総司が邪魔しに来やがったんだ。
ちょうどいいや、こんな花より男子な男と月見してても楽しくなかったからな」
「うわあ、酷いなぁ。俺だって、野郎の土方さんと月見したってまんじりとも楽しくないですよ」
「はっはっは!相変わらず仲がいいなあトシと総司は」
「「いえ全く」」
「ははは!」