武士道セブンティーン!!
「なんだぁ眞希、ガキに遊ばれてるじゃねぇか、ぎゃははっ」
下品な笑い声とともに、廊下に姿を現したのは原田だ。
その隣には目を細める永倉と、呆れる藤堂の姿。
「あたしはガキですけど?オッサンよりマシですよね」
「はっ倒すぞ!」
威嚇してくる原田を流し目に見る。
為三郎と勇之助は、体の大きい原田が怖いのか、目つきの悪い永倉が怖いのか、
あたしの背中に隠れてしまっている。
「二人とも、怖がらなくていいよ。あの人達見掛け倒しのただのバカだから」
「誰が馬鹿じゃぁぁ!!」
縁側から飛び上がってあたしに向かってくる原田。
着地したのを見計らって足をかけると、「ぐえっ」とカエルが潰れたような声を上げて、
地面に腹ばいに転がった。
「為三郎、勇之助ー。このオジさんが馬になってくれるってー」
「本当?!」
パァッと顔を輝かせた二人は、原田の背中によじ登った。
「おおっ?!」
「はははっ!傑作だな」
再び地面に突っ伏する原田に、目尻を垂らして笑う永倉。
相変わらず呆れた表情の藤堂。