武士道セブンティーン!!
「あれ、おっかしーなー」
「兄ちゃんヘタクソー!」
「こら。師匠(せんせい)に向かって何を言う」
ポカッと頭を叩く。
「あたしにヘタクソっていうなら、あたしより飛ばしてからにしぃ。
ほら、こっから飛ばしてごらん」
「っへへ、絶対兄ちゃんより飛ぶし!見ててな!」
ニカッと笑いながら、庭の端に落ちた紙ヒコーキ、もといイカを取りに行く為三郎。
その後ろ姿を見て、袴の裾の汚れを払っていると、
「きゃっ」
という悲鳴と、ドテンと乾いた音がした。
「?」
顔を上げると、イカの近くに尻餅をつく為三郎。
その前で仁王立ちする男。
「………………」