武士道セブンティーン!!
「…………腕、ですか?」
目を細めて微笑む宮本。あ、また。
きっと、違和感の正体はこれだ。
宮本にこんな優しげな表情、らしくない。
八割がた演技と思う。
だって目ぇ笑ってねぇし。
「ああ」
「何故ですか?」
「様子がおかしいからに決まってんだろーが。
見えてんぞ、腕の包帯」
「…………」
宮本は右手の手を掴んで、唇をきゅっと噛んでいた。
「別に、ちょっと擦りむいただけですよ」
そのままふいっと踵を返して出て行こうとした宮本に眉を寄せた土方さんは、
「永倉」
と目を俺にやった。
げっと思いながらも、渋々腰を上げると、既に部屋を出ていた宮本を追いかける。