武士道セブンティーン!!
包帯を取り去った肌には、紫色に変色した、腫れ上がった傷があった。
「…………っ」
顔を歪めたままちっと舌打ちをした宮本は、顔を背けて目を閉じた。
「おい、これは何だよ」
「転けました」
「嘘をつくなっ!」
「………………」
ムッと口を噤んで黙り込んだ宮本に、また口を開いた時、
「永倉。廊下で騒ぐな。隊士に知れる」
部屋の入口に凭れてこちらを見ていた土方さんが、落ち着いた様子で言う。
その冷静な声に、動揺していた俺は、頭がスッと冷えていくのを感じた。
「部屋に戻れ。宮本もだ。…………事情を説明しろ」
「…………」
腕を押さえたまま土方さんを見つめていた宮本は、面倒くさそうにため息をつくと、
だるそうに立ち上がり部屋に戻った。