武士道セブンティーン!!
・・・・
『やっとこれで、皆と同じね』
『眞希ちゃん、何それー』
『気持ち悪い!』
ぐるぐる、ぐるぐる。
頭が回る。
「……………………」
口を押さえながら身体を折り曲げたあたしに、山崎が怪訝そうに声をかける。
「…………宮本?」
「………別に、気丈に振舞ってるつもりもないし…。心の中の思いを隠すほど器用じゃないの。あたしだって嫌なことはあるし、悩みだってあるし、人には言えない、暗い過去だってあるし。
そういうのが見え隠れしてしまうのが、普通なんじゃないの?」
「…………」
「それとも、やっぱりあたしは普通じゃなくて、皆と同じにはなれんのかなぁ…………」
「…………?」
どこか空虚な問いかけに、山崎が首をひねった。
空を見る。
仰いだ天には、漆黒の空に、点々と散らされた星たち。
あたしの住んでいた街よりは空が明るい。
でも、どの時代に行っても、空は何にも変わらずそこにある。