武士道セブンティーン!!



「落ち込むことはない」


「誰のせいで落ち込んでると…………」


「直に謹慎も解ける」


「………………」


何を根拠に、言っているんだろうか。

斎藤はちらりと向こうを見つめた後、あたしに視線を落とした。



「お前の坊の為にした事は、ちゃんと坊に伝わってるぞ」

「…………」


伝わらなくて、いいのだけれど。

あたしが勝手にやったことだし。


「さて、行くか」

「え?どこにですか?」

あたし謹慎中なんだけど、と口を開く前に、
わずかに口元を緩めた斎藤は、


「面白いものが見れそうだからな」

とどこか楽しげに囁いた。




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