武士道セブンティーン!!


******


「…………………」


斎藤に連れられて、廊下を歩く。

どうやら、面白いものが見れそうな場所というのは、土方の部屋らしい。


(え、ちょっと待って。部屋から勝手に出てるのバレたら、
面白いもの見る前にあたしお陀仏になりそうなんだけど)


内心焦る。

しかしあの斎藤が面白いものと言うくらいだ、何かすっごく気になる。


バレなきゃいいかな、なんて呑気なことを考えた。



部屋が近付くと、何だか向こうの方が少し騒がしい。

ちょうど土方の部屋のあたり。

どうかしたのか。また土方と沖田がしょーもない喧嘩でもしているのかもしれない。



(全く、飽きもせず何回も)


あたしは呆れてふぅと息をついた。

段々近付くにつれて声も大きくなって、騒いでいるのが土方と沖田ではないと分かった。

叫んでいる声が甲高い。

子供だ。


というか。


「為三郎…………?」


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