武士道セブンティーン!!
お互い竹刀を下ろして一息ついた。
まだ早朝だけど、さすが真夏。ちょっと動いたくらいで汗が流れてくる。
「…………で、それより。色々って、他にどんなんがあるよ」
「……何でお前、そんなに芹沢局長の悪癖知りたいの?」
「…………しいていうなら、興味本位?」
「理由になってないな……」
山野は呆れたようにため息をつくと、手拭いで汗を拭った。
…………悔しいけど、伏し目がちに汗を拭う姿は何とも色っぽい。
さすが美男五人衆と名高いだけある。女のあたしが霞んでます。
「…………艶めかしいとか言ったらぶっ飛ばすよ。宮本でも許さないからな」
「思ってませんともそんなこと」
本当かよ、と不審そうに言われたけど、しらばくれていたら疑いがそれた。カンタン。
「そうだなぁ。ありすぎて分かんないけど…………。
…………そうだな、民家に恐喝まがいの金策してるし、酒癖悪いから酒入ったら大体店で暴れるな」
「うわメイワク。見たまんま」
「あと女癖も悪いだろ?お梅さんのことだって…………」
「お梅さん?」
「あれ?知らねーのか?」