武士道セブンティーン!!
ズルズルと壁を背中から滑り落ちる。
ペタリと畳に座り込んで、呆然とする。
放心しているあたしに、しばらくしてから声をかけたのは藤堂だ。
「……宮本、大丈夫か?」
「…………え、」
間の抜けた声で返事をすると、藤堂は心配そうにあたしを見つめていた。
他の連中も、何とも言えないような目であたしを見つめていて。
その目が、何を見ているのかに気付いて。
ドクリ、と心臓が脈打った。
『気持ち悪い!!』
「……っ失礼、します」
あたしは乱れた前髪と着物をサッと直すと、
すぐに無表情を装って立ち上がる。
落ちたお盆を拾い上げると、無言で部屋を出た。
背を向けて障子を閉めたのに、
いつもなら小言をいう土方が、何も言ってこなかった。