武士道セブンティーン!!



そうだよね。

あたしが傷付いてやる事なんてないんだ。

それじゃ何と言うか、相手の思うつぼだ。




あたしが悪いんじゃないのに、いちいち気にしてやることない。


あたしはただ気にしないで、いつもみたいにふてぶてしく、前を向いてればいいだけ。


何か言われても、いつもみたいに毒舌で返してやればいいだけ。



それがあたし。

それこそ宮本眞希ってやつだ。




あたしはきっと、立ち止まってなんかいなかった。

這いつくばってても、きっと確かに前に進んでたんだ。



だって、もう怖いと思わないから。




『綺麗な目だ』




あの寒い言葉があれば、もっと、きっと強くいられる気がする。



「…………少しだけ、ときめいちゃったっていうのは、内緒にしといてやる」





秋めいた夜の、ひとつの秘めごと。




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