武士道セブンティーン!!
黒猫
日もどっぷり暮れた夜8時。
今まで部活をしていた。なに部だって?そりゃ当たり前に剣道だ。
「あー……疲れた」
道着から制服に着替えたあたしは、暗い夜道を歩いていた。
「うーん。今日はやけに涼しいな。2、3日前のクソ暑さは一体どこいった」
独り言をぶつぶつ言いながら空を見上げて歩いていると。
「ん?」
「ニャア」
足元に黒猫が座っていた。
「なにお前」
しゃがみこんで頭を撫でた。
乱暴な撫で方でも気持ちよかったのか、目を細めて大人しくしている。
「お?綺麗な目ぇしてるなぁ。ビー玉みたい」
覗き込んだ瞳はくりくりしていて、綺麗な青色をしていた。
しばらく頭を撫でていると、不意に黒猫が目を開き、走り出した。
「ん?」
黒猫はそのまま民家に潜り込んで、姿を消してしまった。
「何か不思議な奴だなぁ……」