武士道セブンティーン!!
妖しい笑みのあと、あたしの背を押した。
歩け、という事だろう。
(あー……嫌だな、何されるんだろう。尋問とか?集団リンチは勘弁してほしいな……。
てか “近藤さん” ってどなたさん?)
昨日の夜からずっと、ウトウトしながらタイムスリップについて考えていた。
まぁ、一晩でカタがつくほど簡単な状況じゃない訳で。
暗闇にいると楽観的なあたしもさすがに気が滅入るというか、 “家帰りたい” だの “何で” だの
“最悪” だのウジウジ考えていたのだが、
母の血というのはすごいもので、あっという間に立ち直ってしまうという。
やはりあたしに悲観なんて似合わないってことだ。
━━━笑いなさい、眞希。
━━━アンタが笑ったら、みんな笑ってくれるからなぁ。
そうだよね。そう言われて育てられたんだもの。悲しみを持続なんてできないや。