武士道セブンティーン!!
不意に、そう言った父の笑顔と優しい母の手を思いだし、切なくなった。
すると、自然と歩みが遅くなったわけで。
「……ヒッ…?!」
グンッと体が浮き上がり、地面が遠くなった。
「何するんですか」
どうやら、沖田の肩に担ぎ上げられたみたいだ。
こんな華奢に見え体のどこにこんな力があるんだ。あたし重いのに。
「足遅いですよ。思ったより鈍足ですね」
「それはちょっと考え事してたからです。ちゃんと歩きますから下ろしてください」
「ダメです。さっさと行かないと」
いや、この不安定な体勢が怖いんだって。下ろせよ。
しかし沖田は完全ムシし、そのままどこか部屋の前まで連れていかれた。