武士道セブンティーン!!
「……いいんですか?大きく言って」
「いいっつってんだろ。くどい」
「本当に?」
「早く言え!」
「……そうですか」
あたしは努めて無表情になり、顔を上に向けた。
すぅぅ━━と息を吸うと。
「……梅の花ぁ━━ 一輪咲いてもぉぉ━━梅は梅ぇぇ━━」
「ぶはっ」
「!?」
大声で言ってやった言葉に、何故か沖田が吹き出し、土方はさっと顔色を変えた。
他は怪訝な顔をしているので、どうやら知らないらしい。
「テメェ、何で知って……」
「春の草ぁ━━、五色まではぁ━━覚えけりィ━━」
一つ思い出した事で、芋づる式にポンポンと浮かんできた。
その度に土方は頭を抱えた。