武士道セブンティーン!!

部屋の外、障子の横で胡座をかいて番をしているだろう永倉は、
少々イライラした声で言った。


あの後、兄ちゃんもとい斎藤君に連行されたあたしはだいぶ奥まった位置にある部屋に押し込まれていた。

早い話、監禁だ。生活逆戻り。

昨日の蔵ほど暗くないし、汚くないし、湿っぽくもないが、
普通の部屋より暗めだし、散らかってるし、ジメジメしている。

あんま大差ねぇよ。


「あたしはさぁ、そんなに普段短気じゃないんですよ。何で今日はこんなにイライラすんでしょう」

「そりゃあ欲求不満だからだろ」

「あたし欲なんてありませんー」

「あるだろ?こっから出たくないのか?」

「出たいに決まってるじゃん。バッカじゃねぇの」

「ホンット腹立つな、お前」

声からして怒ってることがわかる。


クスクス笑うあたしに、永倉は聞こえないくらい小さな声でポツリと言った。


「あんまり土方さんを恨まないでやれよな」

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