武士道セブンティーン!!
あたしはふぅと息を吐くと、立てた膝に顎をのせた。
「普通の女じゃないことも、口が悪いのも。
……異様なこともね」
「……」
永倉はあたしを見ていたが、あたしは永倉を見なかった。
「こんな眼帯着けてるんだし。怪しいですよねぇ」
「…眼帯だったのか?」
「はい」
「……」
永倉が黙りこんだ。口ごもる姿は、きっと迷っているんだろう。
聞いて良いのか、駄目なのか。
「あたし、こんなんだから。年寄りとかガキにはよく懐かれるんだけど、
大人からはウケ悪くて。いーかげんだからね」
だから、知ってるんですよ。
「ちゃんと分かってますから。自分の立場も。
貴方たちがあたしを疑ってるのも、よく思ってないのも」