二重人格神様~金と碧の王~


酷い言いかただけれど、大きくなったら、王である海鈴さんのサポートにつかせるために、学ばせなくてはいけないことが沢山あるんだとか。


差しのばした手をグレン君は頬を膨らませながら握る。


「やだなぁ、僕、いのりと遊びたい」


「勉強したら、遊ぼう?」

「やだぁ、フェイラン、勉強教えてるとき怖いんだもんっ。話し方、狂暴になるんだもん」


相当怖いのだろう、さっきまでの笑顔を曇らせゆっくりながらも私が歩けば彼も歩きだす。



「教育熱心なんだと思うよ。それは、グレン君が大好きだからだよ」


「えー、男に好きだなんて、言われても…嬉しくない」


「そう、言わないの。自分のことを大好きな人がいるって幸せなことなんだから」


小さなグレン君の手握り、部屋に続く階段を登ると、その小さな手に力がはいった。



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