二重人格神様~金と碧の王~



不安で堪らなく、鏡でまじまじ見るとフェイランさんが笑いながら腕を組む。



「大丈夫よ。誰もみないから。きっと、みんなペコペコして上部の言葉を並べるだけ。気にしないことね。気にし過ぎると疲れちゃうわよ」



「でも…」

「小鳥ちゃんは花嫁なんだから、堂々としてなさい!指摘されたら、"愛されてますから"って、どや顔で言いなさい」


パチッと背中を叩き肩に手を添えながら、出口に私を促す。


「それより、海鈴様が待ってるわよ。夜会は冥界でおこなわれるから早く2人で行きなさい。私は後でいくから」



「わ…わかりましたよ…」


無駄な抵抗は、もう、やめよう。それより、部屋の外で海鈴さんが待っている。

部屋にはいれば?と、言ったのに、着替えた姿を楽しみにしたいと言われた。



そんな、綺麗じゃないのに…なんて、思い促されるままドアを開ければ、そこには海鈴さんがいて、私を見るなりにこりと微笑んだ。


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