二重人格神様~金と碧の王~



赤く長い髪に威圧的な雰囲気を醸し出す男性に対し、優しそうな顔で私と海鈴さんを見ている女性。


だれ?思わずそう思えば、海鈴さんはにこりと微笑んだ。


「あれ、随分と久しぶりに顔をだしたね。扇李、沙優さん」


知り合いなのかな?慣れ親しんだ言い方に扇李と呼ばれた男性が不満そうに睨む。


「別に。来たくて来たわけじゃない。我は忙しいんだ」


「はいはい。沙優さんも、元気そうだね」


「あ、はい。お久し振りです。その際はご迷惑をおかけしました」

「迷惑なんかじゃないよ、最終的に上手くいったのなら、良かったんだから。あ、そうだ。いのり?彼らは地天界の王の扇李と花嫁の沙優さん、同じ人間だよ」







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