二重人格神様~金と碧の王~
「…え?」
突然の紹介に私は二人を交互にみる。
海鈴さんと同じ王様に私と同じ人間の花嫁。本当に私以外の人間の花嫁を初めてみた。
「あ、は、初めまして。いのりと、申します…」
その2人が放つ圧倒的なオーラについ動揺してしまえば、扇李さんが腰に手をあて、鼻で笑う。
「なんだ。噂で耳にしていたが、お前も人間の花嫁とは」
「うん、そうだよ」
「そうか。まさか、お前も偽装ではなかろうな」
「…え?」
「ちょっ、扇李!失礼なこと言わないって、約束でしょう!?」
沙優さんが、肘で思いきり扇李さんを叩くと彼は痛そうに胸を抑え言葉につまる。
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