二重人格神様~金と碧の王~


玉座から会場を見渡せば、別の意味で眺めがいい。

沢山の神様達がみえて、その華やかさについ笑みをこぼせば海鈴さんが微笑む。


「なんか、楽しそうだね」

「…え?」

「数日前は嫌がってたのに」

「あ、そう、ですね。でも、いざ来てみたらなんかおとぎ話の世界に入ったみたいで、楽しくて」

「それは良かった。でも、現実だよ」


「…はい」


わかっている。今さらこの世界が偽物だなんて思わない。


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