二重人格神様~金と碧の王~



グレンさんに弱みをみせるなんて、悔しいけど、ここで見栄などはれなかった。


「アレスは知ってるのか?フェイランは?海鈴は…って、知らねぇか。あのあと別れて今、俺とあったからな」


「はい…」

「風邪か?寒くないように、海鈴が羽織りをやっただろう。寒さにやられたか?」


「あ…いえ…」

「なら、どうした」

「それは」


ルーテルさんとのことは言えなかった。何を言われるか恐くて。

ただ、黙りこむ私にグレンさんはため息をはき、立ち上がる。


< 213 / 513 >

この作品をシェア

pagetop