二重人格神様~金と碧の王~
「行かなくて、いい…」
「…は?」
「ここにいて…傍にいてくれれば、いいの…」
そのまま、重い身体を起こし、いつの日かのように背中に抱きつく。
腕をまわし、彼の体温を身体で感じるように密着すれば、突然グレンさんは私の腕を掴み振り向くと、耳の下から手をあてがいそのまま後頭部を押さえた。
わかった、キスされると。それでもいいと思った。だから、その仕草に誘われるように瞳を閉じると、あと数センチでふれあう
そんな距離になると、グレンさんは私に近づくのをやめ、ベチッと額を叩く。
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