二重人格神様~金と碧の王~
「ほ、本当に、切っただけですから」
「うそ、いのり、少し動揺してる」
後ろから、耳元で囁く声に、食べていた手をやすめ、彼の手をさわる。
「し、してませよ。それより、食べにくいですから」
「いやなの?こうされるの」
「いやっ、では、ないですけど…」
「なら、教えてくれないかな?」
あぁ、もう!!その誘うような言葉と仕草に、ギュウと瞳をとし、少し強引に手を振り払い彼から離れる。
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