二重人格神様~金と碧の王~


「あ…」

「…え?」


突然、下から上に何かが上がるような感覚が襲い私は口元を押さえる。


やばい、キスなんかしてる場合ではなかった。


「気持ち…わるっ…い、うっ」

「は?」

「は、吐きそう…っ」


グレンさんから離れ、その場にしゃがみこむと頭上から深いため息が聞こえる。


「お前、失礼なやつだな」

「…うっ、だっ…て」


「可愛さの欠片もない…」


「うっ…ぇ」

「…けど、何でか…ほっとけない」


しゃがみこむ私に近付き、そのまま手を引き抱き上げれば、静かにベッドにおろし丁寧に布団をかける。


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