二重人格神様~金と碧の王~
「…ん」
呉羽さんの屋敷で眠ってから、どのくらいが経過しただろうか。
重い瞼を開けると、そこには見慣れた天井が見えた。
「…あれ…」
ぼやける視界のなか、首と視線を泳がせ目にはいったのはいつも寝ているベッドの感覚。使いなれたテーブルやソファー。窓から見える少し眩しい太陽。
朝が来たのかな。そう、思い起きようとするもの身体が上手く動かない。
あれ、なんでだろう。
事の事実に理解が出来なく、少し動揺しながら重い身体を無理矢理に起こす。
珍しく首にかいた汗のせいか、髪の毛が張り付き、髪を手ではがすと不意に視界に何かが写った。
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