二重人格神様~金と碧の王~



深く、火傷してしまいほうな熱に背中に回した腕に力をこめる。

口から漏れる吐息が媚薬のように感じたころ、グレンさんの熱が名残惜しそうに離れていく。


乱れた二人の呼吸が響き、濡れたわたしの唇をグレンさんは指で拭う。


「んっ」

そして、また、重なった。


逃げることができない熱に、わたしは溺れてしまっていた。


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