二重人格神様~金と碧の王~



昨日、自分は海鈴さんの中にいるもう一人の彼、グレンと名乗った彼。

どうして、いきなり…


「や、やだ。離して!」


抱かれてる腕から逃れようともがくも、びくともしなく、暴れるわたしに、彼はクスリと笑う



「嫌がるなよ。さっき、海鈴に抱かれた時は嫌がってなかったじゃねぇか」


「なにを、言って…と、とにかく、離して!」


「それは、断わる」

腰にあった手を服の隙間から、忍ばせ背中にはっていく。

ゾクリとした。昨日と同じ、海鈴さんだけれど、何故か気持ち悪い感覚。


「やっ、だ。離してってば!朝から何をするんですか!?」


朝からとか、そのような問題ではないけれど、つい口から出た言葉に彼は口元をにやつかせる。


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