二重人格神様~金と碧の王~
「朝から?なら、夜ならいいんだ」
「ち、ちがっ!と、とにかく…離し…ひゃっ」
不意に、彼の顔が首筋に埋められチクリと昨日と同じように痛みが走ったら。
また、この人はっ!
「やっ」
しっかりと固定されているせいで、身動き一つ出来ないでいると、突然、私を突飛ばし、そのまま色っぽい唇を舐める。
「萎えるな。もう、少しいい声出せよ。見た目も肥も大好きな海鈴と同じなんだならな」
「…っ」
ふ、ふざけないで。
震えながら、乱れた胸元を握り私は彼を睨む。
「同じなんかじゃないって言ったじゃない!海鈴さんはこんなことしない!」
「ばーか。しないんじゃないんだよ。したいけど、しないんだ」
「そんなの、貴方になにがわかるんですか!」
「昨日言ったはすだ。俺にはわかる。あいつの気持ちが。欲求不満で、本当はお前のこと抱きたいって思っているってな」
「ふざけないでよ!!最低!!二度と私の前に出てこないで!!」
そう叫び、ドアを開け、部屋を飛び出すと、控えていたアレスが驚いたように私を見つめた。
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