二重人格神様~金と碧の王~


そう、考えると、あの彼はいつでも姿を表せるってことだ。


これは、もう。油断出来ない。つぎに、いつ出てくるかわからないのだから。

「…はぁっ」


頭を抱えて、その場所にしゃがみこむ。

なんか、海鈴さんのことだけでも、いっぱいなのに…こんなことで、悩んでる暇なんてないのはに…


「…はぁっ」


止まることを知らないため息が次から次に出てきて、そのまま呆然としていると、不意に誰かに肩を叩かれる。

だれ?そう思い振り向くと、そこにはフェイランさんの姿。


「フェイランさん?」

「おはよう。どうしたの?こんな場所で」



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