二重人格神様~金と碧の王~


珍しく髪の毛を結んでいる。それでも、綺麗なフェイランさんに、苦笑いを返す。


「あ、いえ。なんでもない、です…」

「そう?ご飯は食べた?昨日の今日だから、少し心配したけど、普通食べられたのなら良かったわ」


「はい。そんな、大した怪我してないですし、アレスが来てくれましたから」


心には大ダメージをおったけど。


「それを聞いて、安心よ。あ、それより、海鈴様知らないかしら。探してるの」


「…」


あまり聞きたくなかったなまえに、無意識に顔を反らし、"さ、さぁ"と言えば、フェイランさんはあきれたようにため息をはいた。


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