二重人格神様~金と碧の王~



「全く、フラッとどこかに行くんだから!世話がやけるわ!」


「です、ね…」


フェイランさんに同意し、その場から立ち上がるとフェイランさんは"あれ?"と私を指さす。


「小鳥ちゃん?首筋が赤いけど、そこも怪我したの?」


「えっ!?」


あっ、しまった!あからさまに首筋を手で隠しうつむけば、数秒の沈黙のあとフェイランさんが"あぁ、なるほど"と言う。


「やっちゃったのね。あなた達」

「え、ち、違いますっ」


「違うわけないじゃない。いいのよ、素直に言っても。ふふ!」


「違いますから!断固として、否定します!」



するわけがない。絶対に!海鈴さんとなら、分からないけど、あの彼となんて考えられない。


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