二重人格神様~金と碧の王~
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「ちょっと…グレン様…それは事実なの?」
「…あぁ」
夜がふけ、太陽が昇り再び落ち始めた頃、その声は部屋に響いた。
あの後、夜会から帰ってきたフェイランとアレスに事の全てを話したのだ。
グレン以上に驚き、信じられない思いで呟いた言葉に等の本人は何処か遠くを見るような顔で頷く。
「信じられないわ…あの子がシャカ様の子供だったなんて…」
眉間に皺をよせ、そう言うフェイランにアレスも続く。
「ですが…思いあたるふしはあります。探しても、見つからないこと、気配だけはっきりと残っていること、城下での件もあります…それに…」
「それに?なに、それ」
腕を組み、怪訝な顔で問うフェイラン。躊躇うように言葉を一瞬つぐみ、言う。
「実は…真実がはっきりとしないため、黙っていましたが…あの日…いのり様がルーテル様に襲われるきっかけになった日、彼女を接触があったようです…ガラスが割れた時も、シャカ様はお近くでその様子をみていました」
「そんな事が…でも、そうよね…確か前に、シャカ様がお父様に似ていると言っていたのよね?それも全部、一つに繋がるってことね」
確かに、それだけの事があれば「娘」と言ってもおかしくない。
「だけど…シャカ様も、おかしいわ。何も興味がない、ただ、神の始祖であり傍観者として存在しているだけだと思っていたのに、まさか人間との間に子供がいただなんて。その子が海鈴様の花嫁?そんな偶然があって?」
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