二重人格神様~金と碧の王~
「…」
「…」
気まずい…ううん、気まずいと言うか空気が重い
柵越しに見える彼はライ達がいなくなってから瞬き一つせずに私を見ている
「…」
そ、そんなに見なくても…
怒っているような、閉じ込められ手足の自由がない私を内心で嘲笑っているような…そんな視線
鋭い瞳で私を捉える瞳は獲物を見つけた大蛇のようで…
「み、見ないで…下さい…っ」
思わず顔をそらしそう言うと彼は無言のまま近寄り檻のドアを開け私の前でしゃがみ込む
「そうはいかない。俺はお前に話しがあるって言ったよな」
「…っ」
肩に手を回され、顔を覗き込むように見られる
「ちょ…」
「なぁ、不思議に思わないか?」
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