二重人格神様~金と碧の王~



「海鈴さん、心臓はやい」

「好きな子を抱いてるんだから…当たり前だよ」


「あ、う、ぅん…」


好きな子、か…恥ずかしがることもなく言われてしまった。けど、物凄く嬉しく、そのまま抱かれながらなりやまない雷を見ていれば、不意に彼が私の名前を呼ぶ。



「ねぇ…いのり」


「はい?」


何ですか?と、返すと海鈴さんは私の髪の毛を手に絡ませ、クルクルと弄び口を開く。



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