二重人格神様~金と碧の王~
「いのりが、こんな意味の分からない僕を受け入れてくれるのなら、君を僕の本物の花嫁にしたい」
「え…?」
本物の、花嫁?そう、呟けば海鈴さんは少し照れくさそうにに頷く。
「偽装じゃなくて、本物」
「本、もの…」
「そうだよ。いのりの事は僕が守るから。何があっても、必ず」
「…っ」
「駄目?」
瞳を細めた彼に私は勢いよく首を左右にふり、彼に抱きついた。
それが、わたしの言葉にならない同意。そう、訴えるように彼の唇に触れるだけのキスをする。
「受け入れます…海鈴さんが、そういう風にグレンさんのことを思っているのなら、私も会ったとき、向き合います」
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